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スコアリング
スコアリングとは、クレジットカード申込者の信用力をカード会社が点数付を行う仕組みのことだ。
スコアリングに深く関わる項目としては、「会社の格付け」(一部上場であるかどうかなど)、「年収」(実はほとんど当てにならない)、「勤続年数」、「持ち家かどうか」(ダイナースはこれに特にこだわる)などがある。これらを元に、申込者にスコア(点数)を付ける。
申込者の年齢や勤務年数など信用を計るための情報を「属性」と呼ぶが、例えば、『居住形態』の属性については、「持ち家なら5点、賃貸なら3点、公営住宅なら2点」といった具合に属性ごとに点数を付けていく。年齢・年収・職業・勤続年数などなど、すべての属性の点数を合計して、各カード会社が設けたボーダーラインの点数を超えたら合格、下回ったら不合格、となる。また、限度額をいくらに設定するかもスコアにより決定される。
実際にどんな手順でやるの?
申込書に記載された属性から、コンピューターによる自動計算で点数付けされる。極めて機械的な方法だ。
| 高い属性 | 普通の属性 | 低い属性 | |
|---|---|---|---|
| 職業 | 公務員/上場企業 | 会社員 | 漁業/自営/風俗 |
| 勤続年数 | 10年以上 | 3年以上 | 1年以下 |
| 年収 | 500万円以上 | 300万円以上 | 100万円以下 |
| 連絡先 | 自宅/携帯 | 自宅のみ | 携帯のみ |
| 住居区分 | 自己所有 | 家族所有/賃貸 | 寮/住み込み |
インターネット申込みの場合は、打ち込んだ情報がそのまま自動的にスコアリングされる仕組みになっている。シティなどで「最短5分審査」などが実現できるのはそのためだ。余談だが、申込みを行ったところ本当に5分で「残念ですが、今回は・・・」というお知らせが来て、全人格を否定されたかのような錯覚を覚えた記憶がある…。
ちなみに、審査の可否は基本的にスコアリングによって決まるのだが、スコアリングでふるいにかけられた情報を後で人の目によりチェックが入ることもある。例えば、ツジツマの合わない数字や極端におかしい項目は「要確認」となって審査担当員、つまり人の手に渡り、個別の審査が行われる。
属性について
『属性』として審査に取り上げる項目、各項目の点数配分、などはクレジットカード会社によって異なる。ただ一般的には、「年齢、勤続年数、職業、雇用形態、年収、居住年数、居住形態、家族構成、電話」の9項目が審査と関係の深い属性としてあげられる。
詳細は各ページの解説に譲るとして、概要だけここで述べておく。
まず、申込者が会社員だった場合には、審査はあっという間に終わる。在籍確認などにより本当にその会社に勤務しているという事実が明らかになれば、おおよその年収が把握できるからだ。ちなみに、申込者欄に年収を書くところがあるが、実際にはここはほとんど審査の対象とされていない。審査の段階では、裏づけが難しいからだ。
一方、申込者が個人事業主であった場合、それが仮に医者や弁護士や芸能人であったとしても、審査は困難を伴う。申込書に書かれた事実について、真偽の実態を把握する手段がほとんど存在しないからだ。
確定申告書を見れば売上の規模を見ることはできるが、個人事業主は(経費をごまかして)所得を低く書く傾向があるので、これを当てにし過ぎると羽振りの良い顧客を取り逃すことになる。
次に負債を調べる。これは個人信用情報機関に問い合わせを行えば、銀行・カード会社・消費者金融などの借入金額、件数などがチェックできる。
以上により、収入と借金の把握により、審査落ちの憂き目に合わなければ続いて人物チェックに入っていくのだが、ここまでに好成績をおさめることができれば後は危険人物でない限り、審査には通ったと思って良い。
重要度の高い順に並べていくとこうなる。
1. 年齢
2. 勤続年数
3. 職業/勤務先規模
4. 雇用形態
5. 年収
6. 居住年数
7. 居住形態
8. 家族構成
9. 電話
スコアリングの中身
スコアリングシステムは各カード会社の心臓部にあたるノウハウであり、精度の高いシステムを確立しなければその会社の趨勢すら左右しかねないものであるため、切磋琢磨で蓄積してきた大事なものだ。詳細についてはもちろん企業秘密である。
各社とも重要視する要素や加点割合などが微妙に異なる。また、たとえば銀行系は○○を重視しているが流通系は△△を重視している、といったように出自によって類似点が多いのも特徴だ。
ほとんどのカード会社が指標というか出発点としているのは、スコアリングモデルを開発した「フェア・アイザック社」のシステムだ。これに過去の成功例や失敗例から共通項を抽出し、各社独自の情報として付加したスコア付けを行っている。
サンプルを一つ示そう。
フェア・アイザック社のFICOモデルの場合には、次の加点割合となっている。
・ 過去の支払い履歴 35%
(過去に延滞を起こしたか否か。過去11ヶ月以内の延滞を起こした者の与信リスクは高く、12ヶ月以上延滞の無かった者の与信リスクは低いと判断するらしい)
・ 現在の借入残高 30%
(もちろん、単純に残高の大きさで判断は行わない。限度額全体に対する借入残高の割合が高い者を危険人物とみなす)
・ 与信取引の長さ 15%
(長く付き合ってくれる人を大事にするそうだ)
・ 新規枠の打診 10%
(過去12ヶ月以内に新規与信枠をくれと打診していると、資金繰りに困って首が回らなくなっているのでは?と勘ぐられれてしまうそうだ)
・ 現在利用している与信取引形態 10%
(銀行系カードを所有しない者は、8枚以上のクレジットカード保有者と同等のリスクがある、等の個別の判定をするらしい。中には必ずしもそうではないと思うようなものも含まれているが、統計上はきっとそうなっているんだから事実なんだろう)
